意外と知られていない機能 part.4
Redmine Advent Calendar jp 2011 Changeworld on Redmine 20日目の参加記事です。
意外と知られていない機能4つ目としてご紹介するのは“メールによるチケットの登録機能”です。
メールによるチケットの登録機能を使うには幾つかの方法がありますが、ここでは割愛します。メールによるチケットの登録機能を使うことによって、
- ユーザから来たインシデントのメールを加工後にメールすることで、チケットを自動的に発行出来る
- チェックした際に自動的に登録出来るフォーマットでメールをする仕組みを作っておけば、問題を発見次第、自動で登録されるので、登録漏れがなくなる
- 他のシステムと連携が容易になる(例. CI の Hudson(Jenkins))
この機能は自分がチケットを登録する際にメールするといった単独で使うよりも、直接 Redmine にアクセスしないメンバー(サポートセンター)や、Redmine 以外のシステムやツールとの連携に使うことで相乗効果が期待出来るものです。
愛用している plugin part.4
Redmine Advent Calendar jp 2011 Changeworld on Redmine 19日目の参加記事です。
愛用している plugin 4つ目としてご紹介するのは“史上最高のチームプラグイン”です。
リンク先を見ていただくと分かる通り、史上最高のチームプラグインの素晴らしい点は plugin のタイトルからも分るとおりの遊び心です。一週間チケットの更新がないメンバには「君ならできるはずだ」と表示して応援してくれますし、極め付けは“働き過ぎランキング”です。働いていないランキングではないところが重要です。確かに大抵の plugin は Redmine をよりプロジェクト管理ツールとして良いものにしようというものばかりですが、こういった軽いノリの plugin を軽視してはいけません。
私はこの plugin を入れた結果、チームがより笑顔に、より連携を取った事例を知っています。ある意味、この plugin はツールとして、 ファシリテートしているとも言えます。皆さん、プロジェクトで一番大事なものが“人”であることは重々承知のことと思います。この plugin を切欠に、隣の人、いえ、隣の“チームメンバ”とお互いを知り合ってみては如何でしょうか? これはお互いの為、ひいてはプロジェクトの為になることだと私は思います。そういった意味で私はこの plugin を愛用しています。
大変重宝している plugin ですので、もし入れていない方は一度お試しください。きっと、その効果を知れば、あなたも愛用することになると思います。
Redmine 1.3.0 の追加機能
Redmine Advent Calendar jp 2011 Changeworld on Redmine 18日目の参加記事です。
Redmine 1.3.0 の追加機能についてご紹介します。
こちら(英語) を見ると追加機能について説明されています。
- PDF エクスポート機能の強化:Improved PDF export (support for most text formatting options and images)
- CSV エクスポート機能の強化:Improved CSV export (option to export current view or all columns)
- Wikiのセクション単位の編集:Ability to edit a single section of a wiki page
- グループに対するチケットの割当:Ability to assign issues to groups
- Git・Mercurial リポジトリのブランチ/マージの履歴を見易く:Visual representation of branch/merge history for Git and Mercurial repositories
- …他多数の修正
1. PDF エクスポート機能の強化は従来の PDF エクスポートでは、Wiki に Textile 記法で記載していたものは記述がそのまま出力されていました。しかし、今回の対応で、Textile 記法で記載していたものは変換されて出力される様になっています。これによって、Wiki 内にドキュメントを書いておいて、後で必要な際にPDF化⇒提出といったことがし易くなりました。
2. CSV エクスポート機能の強化は従来の CSV エクスポートでは、規定の項目のみ出力されていました。しかし、今回の対応で全ての項目または、現在表示中の項目のいずれか選択することが可能となりました。
3. Wikiのセクション単位の編集は従来の Wiki 編集時には、編集のリンクをクリックすると、Wiki ページ全体を編集することしか出来ませんでした。その為、文章の量が多いページの場合、編集したい箇所を見つけるのが容易ではありませんでした。しかし、今回の対応でセクション単位(h1, h2..h4)で編集することが出来る様になりました。
こんな plugin 作りました part.3
Redmine Advent Calendar jp 2011 Changeworld on Redmine 17日目の参加記事です。
こんな plugin 作りました3つ目としてご紹介するのは“Joel Test Plugin”です。
Joel Test Plugin の開発経緯は話すと長くなります。
- 社内コミュニティの Redmine に「ジョエル・テストが Redmine でしたい!」といった内容のチケットが長期間放置されていた。
- 自分がそのコミュニティに入りたてで、何をすれば貢献出来るのか思案していた。
- 誰も担当者にアサインされていないチケットだったので、出来なくても怒られないという後ろ向きな姿勢。
- 当然、担当者を自分にすることなく、こっそり、自宅で作成することにした。
- しかし、Redmine の中身は言わずもがな、 Ruby に触れるのも初めてなので、よく分からない。
- 特に Ruby 独特の型宣言しなくて良いとか動かすまで書き方悪いかどうか分からないことに苦戦。
- Web で情報収集するのに限界を感じる。
となっている時に何か良い参考書籍ないかなぁ~と思ってぐぐってみたところ、以下の書籍がヒットし、即購入しました。
この方々の書籍を読んだことある人はすぐに分かると思いますが、とても分かり易く書いてあるので、自分の様な素人でもとても理解し易かったです。この書籍がなければ、 Joel Test Plugin が公開されることも、そして、その後私が 幾つものプラグインをリリースすることもなかったでしょう。
ただ、この書籍のおかげで無事リリース出来たんですが、社内コミュニティのドSコンビである @nobiinu_and さんと @haru_iida さんによって、単純にジョエルテストした結果を表示するプラグインから、回答者の平均点を表示しろとか、各設問の Yes 率を表示しろとか、最近回答した点数をグラフ表示しろとか機能強化されることになったのですが、それはまた別のお話です。
Redmine から始める現場・企業文化改革 part.2
Redmine Advent Calendar jp 2011 Changeworld on Redmine 16日目の参加記事です。
さて、本日の Redmine Advent Calendar jp 2011 Changeworld on Redmine の記事は Redmine から始める現場・企業文化改革の2つ目となります。実際に私が行った改革の一歩とした事例について、簡単にご紹介します。
準備するものは、Redmine, Hudson Plugin(Jenkins) になります。
トップダウンで行うなら別ですが、ボトムアップで改革を行う際、Redmine に限らず、ITS(Issue tracking system)を使っていない現場・企業文化では、従来の運用から一気に Redmine に変更することは非常に難しいです。しかし、Redmine, Hudson(Jenkins) Plugin をインストールすることは簡単です。
Redmine のインストールと Hudson(Jenkins) Plugin がインストールが終われば、次に行うのは使っているリポジトリを Redmine に登録することと Hudson(Jenkins) の設定をすることですが、こちらの詳細なやり方は本題から外れる為、割愛します。
さて、これで改革の一歩の準備は万端です。今回改革することはインストールしている Plugin からも分かる通り、Hudson(Jenkins) です。
ビルド物件を管理している選任の人は別ですが、選任としていない人はどの問題・課題がどの物件で直ったのか知らないものです。その為、選任の人に確認するか、選任の人が管理しているドキュメント(大抵Excel)を確認するか、どちらかをすると思います。この対応には3つのリスクを抱えています。
- 選任と言えども、人なので間違いはある
- 選任の人が休暇を取ると最新情報が分からない
- 選任の人が管理しているドキュメントが最新化されていない
もちろん、選任の人の数を増やすことでこのリスクを低減することが出来ますが、殆どの現場は選任の人が一人もしくはいない(=兼任)と思います。
この状態ははっきり言って人財(人)のムダです。マシンに出来ることはマシンに任せて、人には人にしか出来ない作業をしてもらうべきです。そこで、Hudson(Jenkins) Plugin を使って、以下の様に改革しましょう。
- 問題・課題については、 Redmine のチケットにする
- 問題・課題への対応が終わった物件をコミットする際、コミットコメントに #チケット番号 を入れる
この手順は従来の作業をしている開発者にとって、大した作業ではありません。実際に、上記のことを依頼した際も抵抗された方は今のところ皆無です。1つ目の「問題・課題については、 Redmine のチケットにする」については抵抗する人(主にマネジメント層)がいますが、その際は現状の問題点を指摘して、それを改善する案であることを説明することで納得してもらっています。例えば、課題管理を Excel でしているのであれば、「課題管理ファイルを共有設定にしていますが、ファイルサイズが大きくなると、データが破損することがあり、正確な情報が把握出来ないことがあります。課題管理ファイルをファイルサーバにおいていると、他拠点からのアクセスが非常に遅く、ローカルに一旦課題管理ファイルを保存して、修正してからアップする人がいるので、デグレードが発生しています。それらの問題に対して、 Redmine のチケットで問題・課題管理をすると、データ破損や更新に時間がかからなくなり、より正確な情報を迅速に把握することが出来ます」といった風に説明すると大抵納得してくれます。納得してくれない場合は最終手段として強引にやってしまいましょう。許可を得るより、謝る方がずっと簡単です。
この手順を実施することによって、開発している開発者もマネジメントしている立場の人も何時でも問題・課題とそれへの対応状況、どの物件で対応されているのかが分かり、お互いにWin-Winの関係になります。
まだ、実施されていない方は是非試してみてください。きっと、より開発のし易い環境になることと思います。
Redmine の plugin に手を出すならまずこれから
Redmine Advent Calendar jp 2011 参加記事です。15日目になります。
別記事を既に書いていますが、2週目、3週目には使わないとしてやり始めたので、1日に2個のTipsを上げることになっています。
今回の題名は“Redmine の plugin に手を出すならまずこれ”です。
色々な人に話を聞くと「Redmine の plugin を一から作れる程、スキルないんで…」とか「Redmine の plugin 作りたいんですけど、特に困ってなくて…」といった話をよく聞きます。Ruby に触れる切欠が Redmine の plugin な私からすると「為せば成る為さねば成らぬ何事も成らぬは人の為さぬなりけり」とも感じるのですが、それはちょっと突き放し過ぎですよね。
まず一つ目の理由の場合、 r-labs のガイドを見てみることが良いと思います。分からないことがあったら、アカウントを作成して、フォーラムに質問してみるのも良いかもしれませんね。フォーラムで聞くのがちょっと…と思う方は Twitter で話しかけてみると良いと思います。
次に二つ目の理由の場合、Redmine には数多くの plugin が提供されているので、それを修正するというのも良いと思います。多くの plugin は日本語化されていませんし、最新の Redmine では動作しなくなっているものもあります。そういった既にある plugin の修正から「ここはこうなっているけど、こうしたらいいんじゃないのかな?」と感じることもあると思います。そういった小さい一歩一歩もあっても良いのかなと思います。
私の知っているものでは、CSVからチケットにデータをインポートするものがあまりうまく動かないという話は聞いています。実際、Excelで作業管理をあまりしないので、困っていないのですが、Excelで作業管理をしている人が困っているかもしれませんので、それに挑戦してみるのも良いかもしれませんね。
意外と知られていない機能 part.3
Redmine Advent Calendar jp 2011 Changeworld on Redmine 15日目の参加記事です。
意外と知られていない機能3つ目としてご紹介するのは“Wiki の内容をエクスポート出来ること”です。
手順は以下の通りです。
- 保存したい Wiki を開く
- 画面右下の「他の形式に出力」の「HTML」をクリックする
- 保存される
- 保存したい Wiki を開く
- 画面右側の「索引(名前順)」を開く
- 画面右下の「他の形式に出力」の「HTML」をクリックする
- 保存される